小紅色

食と趣味と息子の話

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今月読んだ本(2025年5月)

あいにくあんたのためじゃない

6つの短編小説集。表題作はなし。

初めて読む作家さんだったので面白く読みました。

女性の人生の各ステージについて書かれているように感じました。

コロナ禍の時は大変だったよな、と改めて振り返ったりして。

あの時妊娠中だった人や、遊び盛りの子どもを抱えていた母親、よく頑張って乗り越えたよね、とこの本を読みながら勝手に称賛。

女性視点の話が多かったので、私はけっこう共感しながら読むことが出来ました。

 

人を追いつめる話し方 心をラクにする話し方

主にビジネスシーンでの話し方について書いてあります。

参考程度に読んでみました。

夫に「こういう言われ方したらやる気出る?」って本に書いてあるセリフを投げかけてみたら

「俺なら『逆にプレッシャー与えてくんなよ』って思う」と。

同じ言葉でも、言われる側の捉え方でもけっこう大きく変わってきますね。

結局何事も「人による」から、話し方に正解はないんだろうな。

読みやすい本なので、人間関係を円滑にするのに読んでおいても損はないかも。

 

爆弾

すごく面白かった。

無差別爆破テロの容疑者と思われる自称「スズキタゴサク」の人物設定が面白い。

狭小な取調室での心理戦とも言える会話の攻防が面白かった。

人は正義感を振りかざして悪意を内に秘めてる。

無意識にやっている命のランク付けや、無差別だと糾弾される殺人も正義のもとなら許されるとか、けっこう考えさせられる内容。

普段心の中で思っていたとしても、口にしてはいけない悪意の心情がすごくよく書かれている。

面白かったです。

 

明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

長男を不慮の事故で亡くして、母親がアル中になって、家族が崩壊していく話。

読んでいて母親の言葉にすごく共感してしまう。

私自身も息子に「生かされてる」と思って生きている。

分かるわー。他人事には思えない。

もしも息子を亡くしたら私もこんな風になってしまうんだろうな、と思いながら読みました。

でも子どもたちからしたらたまったもんじゃないよね。

腫れ物に触るよう親に気を使いながら生きて、アル中の母親代わりに家事をこなしたり兄弟の世話したり、子ども時代を子どもらしく過ごせずいたのがかわいそう。

ただ母親にとって長男は特別だし、家族にとって母親って良くも悪くの大きい存在だと改めて認識。

時間はかかったけど、最後この家族が幸せな方へ動き出したのが救い。

 

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。