今回読んでみた本は「ボラード病」です。
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災害により8年間の避難生活から戻った復興の町を舞台に描かれたディストピア小説。
けっこう衝撃的な内容でした。
気持ち悪さや違和感を感じさせつつ、先が気になって読み進めたくなる話。
でした、ましたで書かれた文章は、最初は読みづらく感じましたが、途中で回顧録だと分かると個性が分かる語りに思えて気にならなくなります。
タイトルを見た時から、ボラード病とは一体どんな病気なのか。
本を読み進めながら一体誰がボラード病に罹っているのか。
早く答えが知りたくて読んでしまいます。
朝の清掃活動での描写の部分がすごく恐怖を感じました。
集団心理とか同調圧力によって結束を強めていく。
こうやって人は集団にいる心地良さを感じて洗脳されていくんだろうな。
質感がリアルに伝わってくる表現が凄すぎてちょっと苦手に感じる部分もありました。
結局誰がまともで、何が正しいのか、どう生きるのが楽なのか、考えさせられる内容でもありました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。