今回読んだ本は「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」です。
小さい頃から芝居小屋に通い、浄瑠璃作者になった近松半二の生涯を描いた小説。
人形浄瑠璃は実際に見たことがないので詳しく分かりませんが、それでも楽しく読めました。
道頓堀の人々が、人形浄瑠璃や歌舞伎を見に芝居小屋へ行く、そんな賑やかで活気のある様子を想像するのが楽しかったです。
大阪弁でテンポよく語られるのもいい。
婦女庭訓の4段目を書くきっかけになる、半二が幼なじみのお末の不憫さを思い巡らすところが沁みました。
「渦」について語り合う場面も好き。
読み終えて、一生を好きなことに捧げられる人生ってすごいなって思いました。
ただ好きなのか、意地なのか、執着なのか。
読み応えがあって、面白かったです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。