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食と趣味と息子の話

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車椅子の息子と ~散髪編~

障害児育児で困るのことのひとつが散髪問題です。特に障害の特性によっては、じっとしてるのが難しかったり、奇声を発したり、色々と迷惑をかけてしまいそうでお店で切ってもらうのはためらうもの。お子さんが障害をお持ちの親はけっこう悩んだりします。小さいうちは親が切ってもさほど違和感がなくても大きくなると髪の量も増えて親のカットも限界がきます。

息子の場合は小学校入学前の1年半、長期入院していたので病院の床屋さんでカットしてもらっていました。入院している男の子がみんな同じ髪型になっていましたが、とてもありがたかったです。病院の理容師さんは愛想がよく子ども好きな人で、今思えば入院していた病気の子や障害の子もどんな子のカットもしていたので凄腕だったと思います。

さて無事退院してから困ったのが散髪です。息子の場合はそもそも座位をとるのが難しいので床屋の椅子に座れません。車椅子のままお店に入れて車椅子のままカットしてくれるところを探しました。一般的に1000円カットと呼ばれる安くカットしてくれるお店が大丈夫そうなので行ってみました。息子の場合はよだれが出るという問題も抱えていたので、横に親が張り付いてケープを汚さないようによだれを拭くという作業を、カットの邪魔にならないように行います。パパがこの役を買って出てくれたので助かりました。

車椅子問題とよだれ問題はなんとかなりましたが、まだ問題がありました。脳性麻痺の障害があって歩くのは難しくても、子どもなのでじっとしてるのは難しくて頭は動かしてしまうんですよね。それでパパが「もう少しだけ動かないでいてね」と声掛けすると「うん、分かった!」と大きく頭を動かしてうなずいてしまう息子。動かないように声掛けするとさらに大きく動いてしまう、まるでコントのようです。

最初に行ったお店よりさらに家から近いところに車椅子のまま入れるお店が出来たので今はそこに通っています。多分10年以上になるかもしれません。今ではよだれもほとんど出なくなったので親が隣に張り付くこともなく担当の美容師さんと楽しくおしゃべりしながらカットしてもらっています。今の美容師さんは息子とのおしゃべりに付き合いつつ、息子が少し動いてもその動きを読んでその動きに合わせてハサミを動かしてカットしてくれるすごい人です。しかもいつも息子をかっこよく仕上げてくれます。いい美容師さんに出会えてすごくラッキーです。

息子の場合は近所にたまたま車椅子のまま入れるお店が出来て、カットも上手な美容師さんに出会えてほんとにツイてました。
今後数年は大丈夫かと思いますが、今カットしてくれている美容師さんがもし辞めてしまったらまたカット難民になってしまいます。いまだにカットしてくれるお店が見つけられない方のためにも、障害の特性を理解してくれて素敵な髪型にしてくれるお店や美容さん・理容師さんが増えてくれると嬉しいです。

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。