小紅色

読書とピアノと息子が癒し

ユーモアたっぷり「百鬼園随筆」内田百閒 読んでみた

内田百閒初めて読みました。以前アメトーーク!で紹介されていて、気になって読んでみた一冊です。正直この年代のエッセイ本は読む機会がなかったので楽しく読ませもらいました。

日常を百閒氏の目線で書かれていますが、まずはこの年代の雰囲気を想像するのが楽しかったです。大正13年生まれの祖母が生きている間に、昭和初期の話をもっと聞いておけばよかったとこの本を読みながら後悔しました。所々に出てくるフロックコート、山高帽子など、服装からこの時代を彷彿とさせます。

色々ツッコミどころ満載な感じですね。いい加減なくせに変に几帳面だったり、子供っぽいところもあり、それでいてどうでもいいことを偉そうに語ってみたり。どこか共感出来たり、こういう人周りにいるわーと思ったり、人間の本質的なところが面白く書かれています。

とにかく借金の話が多いです。どうしてもっと器用にやれないのかしらと思ってしまう。士官学校や大学でドイツ語の教授をしていたからそれなりに安定した収入はあるだろうに、真面目に借金をしていた様子。本人の自覚がない無駄使いが相当多かったんだろうなと思います。

借金しているくせに、勤務先の学校に行くのは面倒で遅刻するわ挙句の果てに休むわ、そのくせ原稿書くのも嫌だなんて、なんてわがままな人なんでしょう。でもどこか憎めないひとのよさはあったんでしょうね。

ちょっと話が飛躍してしまうところや、前後のつながりがあるようでないような、若干の読みにくさを感じましたが、百閒節なんだと受け入れてしまえばあとは楽しく読み進めることが出来ました。

最後まで読んで思ったのは、真面目に働いて執筆活動もちゃんとこなして器用に生きていたらこの本は書けてなかったんだろうなと。貧乏、借金、遅刻などの自虐ネタがあってこそのこの本なんだと思いました。

今回の本はアメトーーク!で紹介されていなければ読むことはなかった本です。こういう番組の紹介で、自分では選ばないような本に巡り合えるのは楽しいことですね。
続編の「百鬼園随筆・続」もあるようなのでそちらも読んでみたいと思います。

 

今回読んだ本 百鬼園随筆/内田百閒

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。