今回読んだ本は「客観性の落とし穴」です。
想像していた内容とは違ったけど、けっこう面白く読みました。
面白さがあるけど迷走感がすごくあって、今まで読んだことがないタイプの本でした。
「客観的なデータ」や「数値的エビデンス」が重要という風潮に疑問符を投げかける内容となってます。
客観性を重視するあまり、1人ひとりの経験がないがしろにされているのではないかと。
最初のほうでは客観性という考えがどのように生まれ、客観的データこそが正しいと数値が重視されるようになった背景などが書かれてます。
哲学の話も出てきてちょっと難しく感じたところもありましたが、もう一度読み直したら理解出来る内容でした。
いくつかの事例として、個人のエピソードとそれについて分析されてます。
この部分が一番興味深く読むことが出来ました。
著者の方は「困窮されている当事者や、それをサポートする支援者から話を聞いて分析する」のを仕事として研究されている方なんですよね。
それを念頭におきながら読んだとしても、やっぱりタイトルと内容が一致せずに、面白いんだけどずっと違和感を抱えながら読む感じでした。
もっと当事者エピソードとその分析にスポットを当てた内容にして、違うタイトルだったらもう少し読みやすかったかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。