今回読んでみた本は「幸福な食卓」です。
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「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」という父親の宣言から話は始まる。
主人公の佐和子はそんな父親と元天才児の兄と、家を出たのにご飯を届けに来てくれる母親という、ちょっと変わった家庭環境の中で暮らしている。
一見穏やかな日常を送っているかのように見える家族だけど、闇が深い。
陽気なキャラの兄と大浦くんのおかげでストーリーは重くなりすぎないけれど、やっぱり内容は重い。
主人公佐和子の人生はつらすぎる。
でも悩みなんてなさそうな兄にもまた天才がゆえの悩み、父もそうだし、母も苦悩の末に家を出るわけで。
それぞれみんな何かしら抱えてるんだよな。
佐和子の家族はちょっとヘンな家族だけど、自分の家族だって外から見たらヘンな家族かもしれない。
ただ人生どんなに辛くても、救いはあるということには共感。
絶望しても全てを拒絶しなければ、道はひらけるたりするよね。
内容は重いけど、スラスラと読めました。
自分と真逆いるちょっと苦手なタイプの人のほうが、自分とは違う考え方や生き方を教えてくれたりすることもあるから、そういう人も大事にしておいたほうがいいかも、なんて思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。