今回は乾ルカさんの「花が咲くとき」を読んでみました。
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内容はざっくり言うと小6の大介が夏休みに隣の家に住む謎の老人と旅をする話です。
家出してきた大介がいつ見つかって連れ戻されるのか、老人の旅の目的は一体何か?と、ちょっとだけハラハラしながらも一緒に旅している気分になる話でした。
時代設定がたぶん私の幼少期ぐらい。だから小さい頃にフェリーや電車に乗ったことだったり、パンダを見に上野まで行ったり、そんな自分の記憶にも重なって、より話に入り込めた感じです。
私も乗り物全般弱かったなー。酔い止め飲んでいた小さい頃の記憶が蘇ります。
主人公の大介は旅先で出会う大人から、多くのことを学びます。
働くということ、そして対価をもらうということ、何が正しいか自分で考えること、恥ずかしいという感情について。
そして重いテーマも含まれていました。戦争。
老人が語るシベリア抑留、ラーゲリでの出来事はつらい内容でしたが、人間の本質が見えてくるそんな内容。
ラーゲリでの出来事は実話を元に作られたのか、それとも実際はそれ以上に過酷だったのか。
その人にしか語れない戦争があるということを強く思い知らさました。
旅の目的地に着いたときに老人はどうするのか、最後まで興味深く読むことが出来ました。
旅が終わりが、物語の終わり。寂しい気持ちになりながらも、最後はほっこり読み終えることが出来ました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。