七つの短編集です。
最初の「虫が好かない」は、こんなに気持ち悪い話は初めて読んだかもってくらい気持ち悪くなる話でした。こういう時ばかり無駄に想像力が発揮されて、本から咀嚼音が聞こえてきそうな感じ。終始気持ち悪いと思いながら読みました。
あまりの気持ち悪さに最後読んで「ん?」ってなっちゃいました。題名見直してそういうことかと。題名意識して読むと先が読めちゃうので忘れてて正解でした。それとも忘れさせるためここまでグロいのかな。とにかく今思い出しても気持ち悪い話でした。
乾さんの本は、世にも奇妙な物語っぽい感じがあってそれが好きで読んでます。ちょっとホラーっぽいのとか、ダークな話や、ほっこり優しい話とか。この短編集はそんな乾さんを知るにはちょうどいいかと。いや~でも「虫が好かない」はちょっときつかったです。
でもそれ以外の話は最後ちょっと嫌な気持ちになったり、涙したりしながら読み進め、楽しむことが出来ました。そして最後の「岡目八目」の話が本のタイトルの奇縁につながる感じです。
「イヤミス」っていうジャンルがあるんですね。イヤミスとは「最後、イヤな気持ちになるミステリー」だそうです。確かに最後スッキリしないと引きずって考えてしまいます。後味悪いほうが魅力的ってなんか分かりますね。私このジャンル好きかも。
とにかく私が今まで読んだ本の中で「虫が好かない」という話が一番気持ち悪くて、読み終わって思い出しても気持ち悪くなるお話です。勇気ある方におすすめします!
今回読んだ本 乾ルカ著/奇縁七景
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最後まで読んでいただきありがとうございました。